2013年3月21日木曜日

逆カルチャーショックとお別れの言葉

昨日、日本に到着しました。本日、明日と東京で帰国研修を行います。今、日本に到着して落ち着かない自分がいます。不思議な感じです。目に入るものすべてが新鮮です。

約2年ぶりの日本で一日生活して、感じたことを書きます。

綺麗で静かな車が交通ルールを守っている事。
曲がり角で一旦停止する車。
日本の車はピカピカに綺麗です。静かな音で走ります。クラクションもあまり鳴らしません。横断歩道では車が歩行者のために一旦停止をしてくれます。私が横断歩道を渡ろうとすると車が止まってくれました。「ありがとうございます。止まっていただいて」という感じで、なんか申し訳なくなりました。
道にゴミが落ちていない事。
ゴミひとつないきれいな道路。
こんなに人がいるのに、道にゴミが一つも落ちていません。日本は美しい国です。なんか不思議です。

困っている人を助けない事。
成田空港から電車に乗って都内へ移動しました。その際、小柄な外国人の女性が大きなスーツケースを持って、階段を必死に降りていました。電車を待っている人々は、その光景が目に入っているはずですが、動いたのは半エクアドル人の私だけでした。エクアドルなら、私が気付く前に、数人が既に手伝っていたと思います。

電車に乗っている人が疲れている事。
地下鉄の中の様子。
地下鉄に乗っている日本人はとても疲れているように見えました。寝顔もしんどそうでした。

トイレの便器に紙が流せる事。
日本のトイレ。
大便を済ませた後、お尻を拭いたトイレットペーパーを入れるゴミ箱を探しました。約2年ぶりに、トイレットペーパーを便器の中に入れました。なんか不思議な感じでした。流れるか心配になりましたが、力強い水流でペーパーは便器の中に消えていきました。感動しました。

バナナが高い事。
コンビニでエクアドル産のバナナを発見。一本105円しました。エクアドルでは105円で10本は買えます。

今後も以上のような多くの逆カルチャーショックを受けるのだと思います。どんなショックを受けるのか今から楽しみです。間違いなく、2年前とは違った感覚を持った自分がいます。その感覚を大切にしながら、日本人になるリハビリをしていこうと思います。


最後に!!!!
エクアドルBBQのを通して、557回の記事を投稿してきました。アクセス数は66000を超えました。「エクアドルBBQのブログを読んでます」って人とも多く出会いました。しかし、本日で、このエクアドルBBQのブログを終了したいと思います。もう日本に帰って来てしまったからです。

日本人になるリハビリが終了したら、スペイン語で日本の魅力を伝えるブログでも始めようかと思います。今まで読んでくださった方、ありがとうございました。そして、いつかどこかで私とBBQしてください。エクアドルでの話をしながら美味しいBBQを楽しみましょう。

2013年3月20日水曜日

日本のすばらしさ


今、アメリカアトランタ空港にいます。数時間前、2年間お世話になったエクアドルとお別れをしてきました。

この「エクアドルBBQというブログを書きは始めた理由は、エクアドルの魅力を自分の教え子たちに伝えたいということでした。しかし、いつの間にかこのブログで「日本の魅力を伝えたい」という思いが強くなってきていました。外国で生活すると日本の素晴らしさを感じることができます。

エクアドル人の多くは「日本はすごい国」というイメージを持っています。地球の裏側、時差が14時間もある国の人が「日本はすごい」と思っているのです。どうやら、日本人が思っている以上に日本はすごい国みたいです。

第二次世界大戦敗戦後の日本の経済成長に多くの外国人が「あれは奇跡だ」と言います。外国人が私に「何人だ?」と質問してきて、私が「日本人だ」と答えると、彼らは、急に私に関心を持ってくれます。また、「日本の文化はずばらしい」や「日本人が大好き」と言ってくれる人も多くいます。外国で生活すると、自分は全くすごくないのに、自分が偉くなった気分になれます()

日本の素晴らしさを上げればきりがないので3つに絞ってエクアドル支部長的「日本のすばらしさ」を伝えたいと思います。
1、日本の文化、伝統は世界を魅了している。
2、日本人は向上心がある。
3、日本の教育は世界一。

1、日本の文化、伝統は世界を魅了している。
エクアドルには、寿司、カラオケ、盆栽、剣道、空手、マンガなどなど、多くのMADE IN JAPANなものがありました。その他、舞子や侍などのことに興味を持っているエクアドル人にも多く出会いました。日本独自の文化伝統が、世界中の人々を魅了しています。そんなことを感じるたびに、「日本人でよかった」と思えます。また、日本人は時間を守ります。ゴミはゴミ箱に捨てます。モノを大切にします。これは日本人からすれば当たり前のことの様ですが、世界的に見れば当たり前ではないようです。この私たちが当たり前と思っていることも、大昔から受け継がれてきた日本のすばらしい文化伝統なのだと思います。

2、日本人は向上心がある。
日本は自然災害が多い国です。四季の変化が激しい国です。農業をするのに適した国でもありません。世界的に見ても住むのが難しい国だと思います。しかし、世界トップレベルの経済大国です。多分その一番の理由は「日本人の向上心」だと思います。厳しい局面に立った時、その問題を解決するために日本人は知恵を絞ってきました。常に向上心を持って難解に挑んできました。その日本人スピリッツは現代にもしっかり受け継がれているように思います。私はエクアドルでの活動の際「もっといい研修会がしたい」という思いを持って、日々研修会を改善してきました。当たり前のように思えるこの感覚、世界的には当たり前ではないのです。日本人以外の人もいい仕事をしたいと思っています。しかし、日本人ほど、そのためにしっかり努力できない場合が多いのです。い仕事をするために努力できる日本人はやっぱりすごいです。

3、日本の教育は世界一。
今、日本では日本の教育力低下が問題視されています。しかし、私は日本の教員のレベルは世界一だと思っています。なぜなら、日本には世界で一番多くの教授法があるからです。数えた訳ではないので確かな情報ではありませんが、いろいろ調べるとそんな気がします。「なぜ、世界一の教授法があるか?」それは、日本の教員間には、それぞれの意見を交流させて個々の授業力を向上させていこうという雰囲気があるからです。意見を交流させることで、いろいろな知識を得ることができます。それらの意見を組み合わせて、新しい方法が見つかることもあります。日本人教師は貪欲に「いい授業をするための方法」を生み出していける人たちだと思います。また、日本の家庭の教育力も高いと思います。他人に迷惑をかけないように、自分の子どもが社会に出ても困らないように、日本の親は自分の子どもをしっかり教育します。人から借りたものは大切に扱い必ず返すこと、譲り合う事などなど。「日本人のことが好き」という外国人が多いのは、日本人は親や教師にしっかり教育されて人の気持ちを考えられることができるからだと思います。


何度も、エクアドル人に「日本は小さい国なのに、なぜ、超先進国なのだ?」と質問されたことがあります。以前の私は「なぜだろ?わからない」としか答えることができませんでした。しかし、今は自信を持ってその質問に答えられそうです。

「日本には素晴らしい文化伝統、精神、教育があるから」と。

2013年3月19日火曜日

エクアドル人から学んだこと

現在3月18日午後4時。日本に帰宅するための荷物も整い、後は空港に向かうだけとなりました。このブログもあと2,3回で終了予定です。

17日日曜日、任地のリオバンバから3人のエクアドル人が200km離れた首都キトまで会いに来てくれました。ありがたい限りです。

AM 8:00 仕事のパートナーのラリーさんと会いました。
私の右側にいる女性がラリーさん。
彼女は、誰に対しても無償の愛情を注ぎます。私に対しても実の息子のように接してくれました。ほぼ毎日、昼食時に家に招いてくれて手作りのおいしいご飯を与えてくれました。私が体調を崩したときも病院まで付き添ってくれました。彼女は、私だけでなく誰に対してもやさしく接することができます。そんな彼女に「なんでそんなに人にやさしくできるの?」と聞いたことがあります。すると彼女は「人にやさしくしてもらったことがあるから」と答えました。


AM 10:00 ホームステー先のお父さんグスターボとキト観光をしました。
お父さんとの別れ際の様子。
彼は、挨拶をとても大切にします。誰に対しても明るく気持ちを込めて挨拶をします。そんな彼の周りはいつも明るい雰囲気がありました。


PM 3:00 ランニング仲間のアンヘルさんがキトの家に招待してくれました。
アンヘルの家族と私。
左から、アンヘル、ヘネシス、ビオレタ。
彼は、日本人を尊敬し、日本人から多くのことを学ぼうとする人です。私がエクアドルで最も尊敬する人はアンヘルです。それは、20歳も年下の私から多くのことを学ぼうとする姿勢がすばらしいからです。


ラリーさんに限らず多くのエクアドル人は、サービス精神旺盛で、外国人であろうが初対面であろうがやさしく接してくれます。会った瞬間から心を開いてくれます。そんなエクアドル人の性格のおかげで、超アウェーの外国でも楽しく過ごすことができました。そんなエクアドル人のおかげで、日本に帰ったら外国人にやさしくできそうな気がします。エクアドル人にはしっかり恩返しできなかった分、私が日本で出会うであろう外国人にオープンに付き合っていきたいと思います。

エクアドル人は挨拶をとても大切にします。抱き合ったりキスをしたり握手をしたりしながら「おはよう、調子はどうだ?」と挨拶をします。頭を下げて挨拶する文化を持つ日本人の私は、当初エクアドル式の挨拶に抵抗を感じました。しかし、今はエクアドル式の挨拶の威力をヒシヒシと感じています。エクアドル式の挨拶をすると心の距離がグッと縮まります。日本で抱き合った挨拶をすれば驚かれるので出来ません。しかし、日本に帰っても今まで以上に気持ちを込めて挨拶できそうです。

多くのエクアドル人は日本人からいろいろなことを学ぼうとします。他の文化を学ぼうとする姿勢はすばらしいと思います。私は今まで外国の文化を学んで自分の人生に生かそうとは考えたことはなかったですが、今後はいろいろな外国人と関わりそれぞれの文化の良さを吸収していきたいと思います。

2013年3月18日月曜日

若い外国人旅人の生きる力

クエンカである安宿に三日間泊まりました。
私が泊まった宿

この宿は一泊7ドルです。キッチンがありますが、風呂やトイレは共同です。このホテルでの生活で「外国人旅人の生きる力」を感じました。

このホテルには多くの若いヨーロッパ人が宿泊していました。彼らの多くは道端でアクセサリーなどの売って旅の資金を稼いでるそうです。彼らは夜になると部屋でアクセサリーつくりに励んでいました。
アクセサリーを作る外国人カップル。
そしてある女性は、パン屋のオーブンを借りてチョコブラウニーをつくり、この宿の宿泊客に売りに回っていました。
ブラウニーを売るスペイン人の女性。
こんな感じで彼らはコツコツと金を稼ぎ、旅の資金に充てていました。彼らはこの後、南下してペルー、チリ、アルゼンチンへと旅を続けるそうです。彼らは、どんな状況でも生き抜いていきそうな雰囲気を持っていました。私には無理です。彼らの生きる力すごすぎます。


じゅうたんの町GUANO

リオバンバの隣町GUANO(グアノ)の中心地には以下のようなモニュメントがあります。
グアノの入り口にあるモニュメント。
これはじゅうたんを制作している様子です。グアノはじゅうたんで有名な町です。私はエクアドルに来た時から「帰国するときはこのグアノのじゅうたんを持って帰りたい」と思っていました。そして、その思いは2年間消えることがなかったので、買いました。
グアノのじゅうたん。
大きさ80cm × 120cm
重さ4kg
コンドルの下にはチンボラソ山、その様子を見るインディヘナの家族。エクアドルらしい柄が気に入り即購入を決意しました。肌触りや重量感もよく、今から日本の部屋に飾るのが楽しみです。

しかし、買ってからある問題に気づきました。スーツケースに入りません。がんばって入れましたが大きすぎで他の荷物が入りません。23kgというスーツケースの重量制限を守るのに、一つで4kgとはズウズウしい限りです。

でも、帰国してから自分の部屋に飾るのが楽しみです。無事に空港のチェックインを通過できることを切に願います。

2013年3月16日土曜日

セイロンベンケイとのお別れ

1年半前、ある小学校を訪れた際、セイロンベンケイと出会いました。
セイロンベンケイとは、南米原産の植物です。私の大学時代の卒業論文のテーマになった思い入れの深い植物です。そんなセイロンベンケイと地球の裏側で感動の対面を果たし、自宅に持ち帰り育てていました。

1年半前、ある学校から譲ってもらったセイロンベンケイ。
現在のセイロンベンケイ。
背丈は3倍になり、葉の数も増えました。花が咲くところまで育てたかったのですが、もう少し時間が必要みたいです。
1年半前、水に浸したセイロンベンケイの葉から発芽した芽。
上記の写真の葉を土の上に置いて、1年半後の様子。
1枚のセイロンベンケイの葉から、4本の立派なセイロンベンケイが育ちました。

このセイロンベンケイともお別れをしました。日本に持ち帰りたかったですが、空港で職員に怒られるのも嫌なので、泣く泣くリオバンバの自宅に置いてきました。

エクアドルでの2年間の生活はあっと言う間でしたが、セイロンベンケイの成長の様子を見ると時の流れをしっかりと感じることができます。

自分はセイロンベンケイのように成長できたのか?
日本に帰って自分の成長を感じることができるか?

日本に帰ってからの自分に期待したいと思います。


MINDOのチョウ公園

MINDO(ミンド)は数多くのハチドリが見れることで有名ですが、数多くの蝶(チョウ)が見れることでも有名な場所です。そんなミンドにはチョウ公園がありました。

羽を広げて休むチョウ。


6匹の蝶が切り株の上のキノコを食べてます。
ちょっと怖い。
交尾中のチョウ
この公園には数十種類のチョウがいます。気持ちの悪い位の数のチョウがいました。普段は美しいと思えるチョウも、あの数の蝶に囲まれると恐怖を感じました。

係員にチョウの一生についての説明を受けました。
蝶の一生は大まかに分けると、卵(たまご)幼虫(ようちゅう)蛹(さなぎ)成虫(せいちゅう)の4ステージあるそうです。
幼虫。
葉の裏でサナギになる準備中。
サナギ物干し竿。
一生分のサナギを見ました。
このサナギの陳列を観察していると、運よく「成虫になる瞬間」を見ることができました。
一生を卵、幼虫、サナギ、成虫と成長とともに体の仕組みや形を変えていくチョウがしっかり観察できて大感動でした。